蒼いホウ

 「食」への造詣は決して深くないのですが、「うなぎの蒲焼き」の調理工程は①さばき②串打ち③焼きと大きく3段階に分かれているようです。

 模型ならば①はパーツの整形、②は軸打ち、③は塗装といったところでしょうか。
 今回は②について見ていきたいと思います。

で、お題は蒼い奴ことGIGAのベルゼルガです。

お台場の1/1ガンダムが●×♦・?(自主規制)な一番の原因は、「立ち姿」にあると思うわけです。あれはもう、安全確保のためにああいうふうにしか組み上げられなかったから仕方ないとは思うのですが…

模型の進化といえば「パーツ分割」や「精度の向上」といった方向にばかり目が向きがちですが、「ポーズの取らせ方」というのも、先人の知恵と苦労の積み重ねの賜物だと。

詳しい話は別の機会に譲りますが、人が「立つ」というのは当たり前のように見えて、実はとても奥が深い。実際に「人が立っている」絵を書いてみると分かるのですが、自然に見せるのはかなり難しいです。さらに粘土等を使い自然に見えるような立体を作るとなると、これはもう激ムズです。

なので、模型も「立ち姿」がバチッと決まると格段に完成度が高まります。…というか「立ち姿」が決まっていないと、いくら良い工作や塗装を施しても残念な結果にしかなりません。故に軸打ちにはこれでもかというくらい時間をかけて納得いくまでイジってやるのが吉だと思います。

プロペラの場合は最初に胴体部分を組み→股関節→太もも→脚部→足首の順番で下半身を組み上げた後、最後に腕部を組むようにしています。


股関節については「取り側」にアルミ線(1.5ミリ)を2本刺します。

で太ももの「受け側」ですが

このようにリュータ―で穴を広げ

中にエポパテを詰め込み、メンタムを塗った股関節パーツをムニュっとおしつけ硬化を待つと。
位置がズレたら、やり直すと。一度で上手くいくわけではないので時間を掛けて納得いくまでやるのが吉です。というのもこの軸打ちさえ決めてしまえば、完成後「こんなはずではなかったぁ・・・」ということにはなりません。プロペラも以前はパーツの整形ばかりして途中でギブすることが多かったんですが、もっと早くこの方法に気づくべきでした。もちろん干渉し合うパーツについては十分調整を行う必要があるのですが。


力強く脚を開き立つ姿はやはりカッコいいですね。しかし、ちょっと広げ過ぎた感が…ここら辺もトライ&エラーあるのみです。

ではまた次回。